Soil Life

「田んぼと地域の
里山の繋がりの深さを
改めて感じ、
地域の方たちと協力して、
里山の再生にも
取り組んでいきたいです」。

北浦の湖面をのぞむ丘陵地に、一見草に覆われた畑が現れる。自然栽培農家Ｓｏｉｌ Ｌｉｆｅ石橋琢朗さん香織さんの畑は、なるべく土を動かさず土の中の環境を保ちながら野菜を栽培しています。大学で環境を学んだ琢朗さんは、土を耕し化学肥料を投入する慣行農法が環境破壊の一因であることを知ります。大学卒業後、水戸市の草っぽ農園で自然農を学んだ後、慣行農法の実際を知るため静岡のいちご農家で働きました。それらの経験から自らのスタイルを見つけ無肥料無農薬自然栽培での野菜づくりを始めました。慣行農法が行われてきた畑を無肥料無農薬自然栽培に適した土に還すのは時間のかかること。琢朗さんはこれからの活動をこう語ります。「２０年近く畑の変化を見てきて、自然栽培に適した畑の作り方が見えてきたので、食や農に興味のある人、自然栽培を始めたいと考えている人たちへ、畑の面白さや何からはじめたらいいかなど、伝える機会をたくさん作っていきたいです。また、昨年から田んぼを始めたのですが、田んぼと地域の里山の繋がりの深さを改めて感じ、地域の方たちと協力して、里山の再生にも取り組んでいきたいです」。

香織さんは、こどもも大人も自然の中でゆっくりまったり遊べる場「こどもパラダイス」を主宰し、琢朗さんと共に自然のなかで暮らす豊かさを広める活動をしています。自然の中で育ったこぶ高菜が微生物豊かな畑で、のびのびと育っていました。